Memento Series 4
Terra
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地上
空も、鳥も、虫も
すべてを抱く大きな空間
飛ぶものも眠る時は
静かに地に降り
また自由に空へと飛び立つ
飛ばないものも、眠る時は
静かに地に足をつけ
朝を迎えて歩みだす
還る場所は、いつもここ
大きな空間で迎えてくれ
静かな足場で支えてくれる
それが「地上」
いつか私も
地に帰るときが来る
その時、どんな形で還るのか
それはわからない
微笑みながらこの地を去り
地上は暖かく迎えてくれるだろう
かつて私が新たな命として
この世界に来たように
私もまた 来る命を迎えたい
いつか地上の一部となって
来る光を喜びたい。
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【作品解説】
この絵は初めて自分に描けるのかなと
不安になった壮大なテーマでした。
大地ではなく【地上】
大地も壮大ですが地上はもっと壮大です。
空も含みます。
むしろ大地が地上に属すると言ってもいいのかもしれません。
空を飛ぶ鳥も、虫も必ず地に戻ります。
眠る時は地に降ります。
そしてまた自由に地を離れて飛び立ちます 。
生かされるもの全てがそこに属して、また最後に還る場所です。
大きな空間で迎えてくれて
静かな足場で迎えてくれます。
【母なる大地】
おそらくこの言葉が無意識にあったのか最初描いていた時は女性に近い姿でした。
でも描いてるうちにこれは違うなと
段々と今の姿になっていきます。
そしてこれは大地ではなく「地上」
より大きな存在として父性も母性も感じたためどちらともつかない容貌になりました。
Memento seriesは
「私が目で見て美しいと思うものを表現」と違って
「私の中で感じたものの現れ」なので
精神世界的な部分もあり
そこに性別という概念があまりないのかなと思います。
ですから私の描くMemento seriesは
見方によってはどちらにも見える人が多いかなと思います。
いつか私の肉体も地に帰るときが来ます。
その時代はどのような形で還るのかはわかりません。
その時には
微笑みを遺して去り
暖かく地上に迎えられたいです。
そしてかつて私が迎えられたように
また来る命を
微笑みをもって
暖かく迎える一部になりたいです。
Maho
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