Ciel
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厚い雲を越え
その先には
何がある
行き着く先は
夢幻の無限
いずれ幻のように消える喜びが
そこには無限に広がっているのか
その領域は
無限の夢幻
際限なく押し寄せる苦悩が
喜びは幻だったと迫っても
また再びたどり着こう
迎えてくれ
空よ
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この作品はもともと線画水彩風イラストシリーズLineArkとして描いたものをMemento作品としてリメイクした作品です。
私は作品のタイトルを音名象徴として使いその作品にあった音楽を作曲するのが私の強みで作家としてのアイデンティティです。
ただ決められた音を使って、イメージに合う曲を作るのは本当に難しくて。
何調にするか、そしてテンポは?メロディーは?など
やはり私も苦手な調があったりするのですが、
その音でしっくりきたメロディーが苦手な調にあたると
「こうきたか~」となります。
Cielに関しては、まずメロディーを探るところから始まりました。
朝からピアノにかじりついてずっと鍵盤と格闘して夜中にギブアップして寝るという感じです。
引き出しのなさに打ちひしがれ鍵盤に倒れこんであきらめそうにもなりました。
絵のイメージに当てはまる曲がこの音ではできないと思いました。
そこで思い出されたのが私が大好きな作曲家であるベートヴェンの言葉でした。
苦悩を突き抜け、歓喜に至れ
この絵のイメージにもぴったりの言葉がよくあのとき降ってきたなと思います。
苦悩という厚い雲を突き抜きて歓喜に至るイメージが重なり、
その時にどこの音をあてはめてどんな曲にするかの構成ができあがりました。
歴史にし名を残す偉大な大作曲家でさえ苦悩をもって作品に向き合っていたのだと思い出されました。
私は毎回作品は苦悩です。出来上がってからどうやって作ったのかもわからないですし毎回が発見と実験で毎回の口癖が「もう作れる自信がないなんでできたかわからない」です。
絵も音楽も同じ感覚です。
私はいったんできるというゾーンに入るととてつもない集中力を発揮するのですが、入る前までが最悪です。苦しいです 笑
でも自分の中でどうしても残したい、伝えたいことがあるなら、
めんどくさくても苦しくても向き合う価値があります。
息をするように作曲ができることもうらやましいなと思うときがありますし、私のように独学から先生についた人間ではなくそもそも楽典なりの基礎があったり即興の訓練がされてる人いいなぁ~と思うときは苦悩の最中に多々あります。
それでも私は今思うのは、
そういう道ではなくあえてこの道を進まされることは、
私が苦悩しながらもその時の全力の想いで作る音に意味があるからだと思います。
これからも私は苦悩してうなりながら、もう作れないなんでつくれたかわからないと言い続けながら作り続けるのだと思います。
その時の苦悩も今思い出されます。それも今思い返したらよくあれだけ集中力が続いたなと自分を褒めたいくらいです。
そう思わせてくれる創作は私にとって
生きている実感と証明の連続なのだと
最近改めて思わされました。
そして私はその時に感じた、今までの苦悩に関してのマイナスのイメージがプラスに転じた感情の光をMementoとして残したいと思い、
LinearkをリメイクしてMemento作品として残しました。
この絵も、すんなり描けたわけではありません。
なっとくいかなくて何か月も放置して、手をつけてはまた放置してと繰り返しました。
それでも下描きが出来上がってこれで苦悩の部分はなくなった!
と感じたとたん色塗りで歓喜へと突き進みました。
いろいろな実験も試みて今まで使っていた筆とは違うもので表現してみたりととても楽しかったです。
ついに出来上がったときには感動しました。
闇があって光があるように
苦悩があって喜びがあるのだと思い出させてくれたこの曲と絵は
私の成長にとても大切な作品です。
だから私はこの作品が好きです。
Maho
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